「職場で合わない人とは、できるだけ距離を取って働こう。」
ある本に書いてあったアドバイスを読んで、「それなら自分にもできそうだ」と思い実行してみた。
ところが、私の働く職場は全部で6人。そのうち3人が、正直言ってどうしても合わないタイプの人たちだ。
彼らと距離を取るよう意識した結果、私は一日中ほとんど誰とも話すことがなくなってしまった。
すると不思議なことに——いや、予想通りというべきか——陰口や批判が以前より増え、ますます居づらくなってしまった。
■ 少人数の職場で「距離を取る」が通じない理由
大きな会社や部署なら、自分と合わない人がいても他の人と関わることでバランスが取れる。
接点を最低限にしても、仕事は回るし、人間関係も成立する。
しかし 6人という小さな職場 では話が違う。
- 誰か一人が会話から抜けると、目立つ
- 「あの人は自分達を避けている」と解釈されやすい
- 情報が自然と少なくなり、余計に誤解を生む
- 狭い空間だから距離の取りようがない
- 小さな変化が噂になりやすい
つまり、小人数職場では「距離を取る=関わりを断つ」に近い行動に見えてしまう。
■ 距離を取っても批判が減らないのは普通のこと
私が距離を置いた結果、彼らの批判はむしろ増えた。
だが、これもある意味当然だ。
元々陰口や批判の多い人は、「距離の取り方」を好意的に受け取ることは少ない。
むしろ—
- 「無視された」
- 「感じが悪い」
- 「自分達に不満があるんだろう」
と勝手に解釈される。
距離を取る行動は、本来は自分を守るための手段なのに、相手の被害妄想を刺激することもある。
■ 少人数の職場での「正しい距離の取り方」
結論から言えば、
少人数の職場では“距離を取る”のやり方を工夫する必要がある。
完全に関わらないのではなく、
- 必要な会話は淡々と行う
- 挨拶だけはしっかりやる
- 表情だけは柔らかくしておく
- 雑談には参加しなくてOK
- 仕事上の連絡だけ簡潔に返す
つまり「距離は保つ。でも孤立はしない」というバランスが必要なのだ。
物理的な距離ではなく、
“心の距離”だけを適度に確保する イメージが近い。
■ それでも合わないなら、距離ではなく“環境”を変えるという選択肢
もし「距離の取り方を工夫しても苦しい」のであれば、それは職場が小さすぎるか、人の相性が悪すぎるかのどちらかだ。
6人中3人が合わない——これは実はかなり厳しい。
距離の取り方ではなく、
配置転換や職場そのものを変える という選択のほうが合理的な場合さえある。
職場環境が改善する見込みが薄いなら、自分を守るための手段として十分に正しい選択だ。
■ まとめ:少人数職場では「距離を取る」は場合によっては逆効果
- 少人数職場では距離を取ると孤立に見える
- 合わない人からの陰口や批判が増えることもある
- 距離を取るなら“淡々と必要な会話だけする”方法が良い
- それでも苦しいなら、職場を変えることも選択肢の一つ
「距離を取る」という本のアドバイスは正しい。
ただし、それは 環境によっては通用しない こともある。


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